商品紹介

エルノバTMNF は、第二世代フロンHCFC再代替などの精密洗浄分野向けに対応した、高い洗浄性と汚れ分離機能に優れたローエミッション高機能洗浄剤です。 長年にわたって培ってきたエターナ、エリーズの独自洗浄技術に、スリーエム社の技術を加えて共同開発しました。
ノベックTMHFE(ハイドロフルオロエーテル)をベース溶剤とした、オゾン破壊係数ゼロのフッ素系洗浄剤です。

特長

特長


用途

  • 実装基板
  • ハイブリットIC
  • 電子部品
  • 半導体
  • 自動車電装部品
  • 光学部品
  • 精密部品
※ノベックTMは3M社の商標です。

位置付け

代替技術 従来技術
エルノバ
NF
HFE 環状HFC HFC HCFC 塩素系
トリクロル
エチレン
準水(GE)系
エリーズ
炭化水素系
オゾン
破壊係数
×
引火性 ×
洗浄力 ×××
乾燥性 ××
製品単価 ××××
洗浄設備
の転用
××
毒性 ××
分類基準:
オゾン破壊係数  ○:なし / ×:あり
引火性  ○:引火点なし / ×:引火点あり
洗浄力※1  ○:残存油分量 1ug/c㎡以下 / ×:残存油分量 1ug/c㎡超
乾燥性※2  ○:蒸気圧(20℃) 50mmHg以上 / ×:蒸気圧(20℃) 50mmHg未満
製品単価※3  :1000円/kg以下 / ○:1000円/kg超~2500円/kg以下 / ×:2500円/kg超
洗浄設備の転用  ○:蒸気洗浄設備の転用が可能 / ×:蒸気洗浄設備の転用が不可能
毒性※2  ○:許容濃度100ppm超 / ×:許容濃度100ppm以下
※1 当社脱脂洗浄試験結果
※2 各洗浄剤の主成分データ
※3 2005年東京都内販売店小売価格(当社調べ)

洗浄システム


既存洗浄設備との互換性

エルノバTMは、これまでHCFC系洗浄剤、塩素系洗浄剤、臭素系洗浄剤で使用されてきた既存の洗浄設備の改造により、 エルノバTM用洗浄機として使用することが可能であり、設備負担を低減できます。

既存洗浄設備改造のポイント

HCFC系洗浄剤、塩素系洗浄剤、臭素系洗浄剤で使用されてきた既存の洗浄設備は、単体または共沸系の1液型洗浄剤として設計された洗浄設備であり、 2液型洗浄剤(リンスを必要とする)であるエルノバTMNFをそのまま使用することはできません。 しかし、既存の洗浄設備の一部を改造することによって、エルノバTM用洗浄機として使用することができます。
改造内容は「配管の変更」「冷却管の増設」「凝縮液用樋の設置」等の容易に改造できる内容であり、 新設の洗浄設備を導入するコストと比較して、安価にしかも短期間で改造することができます。 METELでは、これまで単槽式洗浄機、二槽式洗浄機及び三槽式洗浄機等の各種洗浄機の改造をサポートしてきた実績があり、 基本的にはHCFC系洗浄剤、塩素系洗浄剤、臭素系洗浄剤で使用されてきた全ての既存洗浄設備の改造が可能だと考えています。

改造例

新たな洗浄システム

METELでは、これまでの2液型洗浄剤における「汚れの連続分離」の課題に対して、「汚れ分離システム」を考案することで 課題を解決しました。このシステムは既存の洗浄設備に付加することも可能であり、要求される洗浄レベルに合わせてシステムを構築することにより、 低コスト(設備コスト、ランニングコスト等)の洗浄システムを確立することができます。

システムイメージ
汚れ分離システム

基本性状

項目 エルノバTMNF エルノバTMNF-R
使用目的 洗浄用 補充用・リンス用
主成分 ・ハイドロフルオロエーテル
・グリコールエーテル系溶剤
外観 微黄色透明液体
臭い 微臭
引火点
(クリーブランド開放式)
なし
沸点(還流時の液相温度) 75℃ 61℃
比重(25℃) 1.14 1.51
粘度(25℃) 1.54 x10-3 Pa・s 0.59 x10-3 Pa・s
表面張力(25℃) 18 x10-3 N/m 15 x10-3 N/m
KB値 89
オゾン層破壊係数
(ODP)
ゼロ *1
地球温暖化係数
(GWP、CO2=1)
297 *1
許容濃度 750ppm *2
急性経口毒性
(LD50ラット)
2000mg/kg以上
*1. オゾン層破壊係数、地球温暖化係数のデータは3M社のデータを示しています。
*2. 許容濃度は3M社のデータを示しており、American Industrial Hygiene Associationによる設定値です。

素材への影響

材質 エルノバTMNF エルノバTMNF-R
重量
変化率(%)
寸法
変化率(%)
重量
変化率(%)
寸法
変化率(%)
エポキシ0000
塩ビ(硬質)6000
ナイロン6-20-10
ナイロン66-20-10
ポリアセタール0000
ポリカ-ボネ-ト2000
ポリスチレン27 000
ポリプロピレン2000
ABS18000
HDPE1000
LDPE4111
PBT0000
PMMA12100
PPO0000
PPS0000
PTFE1000
ウレタンゴム9426113
クロロプレンゴム100-2-1
シリコンゴム6717317
ネオプレンゴム20-5-3
ブチルゴム-50-4-1
フッ素ゴム
(バイトン)
10140329
BR12521
EPDM-9-40-1
NBR115-3-2
SBR93-1-1
試験方法 :
50℃に設定された溶剤中に各試験片を7日間浸漬し、エアーブローして表面の液を除去した後、重量及び寸法を測定しました。 

ご利用に際して


本資料中の数値及びデータは弊社での試験に基づくものです。これらの値は保証値では有りませんのでご注意下さい。 また各製品の取り扱い、保管上の注意等の詳細については「安全データーシート」を別途作成していますのでご使用前に必ずご一読下さい。
なお、この資料の記載内容は現時点(2017.2.28現在)で入手できる資料、情報、データ等に基づいて作成しておりますので新しい知見により記載内容を改訂する場合があります。

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